社宅を導入することによる企業側のメリットとしては、まず人材の採用に有利になることが挙げられます。特に地方出身者にとっては社宅は大きな魅力となるため、企業側にとっても、求人の幅を大きく広げることが可能です。それだけでなく、求人広告に社宅完備と記載すれば、福利厚生の充実した企業であるということをアピールできます。その結果、応募者全体に良い印象を与えることができ、優秀な人材を集めやくすなると言えます。

また、従業員の帰属意識や満足度を上げられるというメリットもあります。その企業の社宅に住むことで、従業員の帰属意識が高まることが多いです。家賃の安さが従業員の負担軽減につながって、モチベーションが高まります。さらに、企業から近い社宅であれば従業員の通勤の負担も軽減されるため、満足度も上がり、長時間通勤による生産性への悪影響も抑えられます。

そして、税務上のメリットも挙げられます。企業にとって、社宅にかかる費用は福利厚生費として計上できるため節税につながります。社宅以外に住む従業員に住宅手当を支給した場合は給与の一部となるため、従業員にも所得税や社会保険料がかかり、企業の社会保険料の負担も増えることになります。社宅であれば、社宅の家賃は給料から天引きされて支給されるため、従業員の所得税や社会保険料は安く抑えられ、企業の社会保険料負担も少なくて済みます。このように、社宅は企業にとっても従業員にとっても、税務上大きなメリットとなるのが特徴です。